うつ病と汚部屋の関係|片付けられない原因と改善策

部屋が片付けられないことに悩んでいる方、うつ病の疑いがある方、またはその家族の方は必見です。
うつ病と汚い部屋にはどのような関係性があるのでしょうか。

□うつ病と汚い部屋の関係性!なぜ片付けられないのか?

うつ病は、単なる気分の落ち込みではありません。
脳の病気であり、様々な症状を引き起こします。
その症状の一つに、エネルギー不足、判断力の低下、身体的な疲労感などがあり、これらの症状が複合的に作用することで、片付けられない状況を作り出してしまいます。

うつ病の人は、エネルギーが枯渇しているため、日常の家事や片付けが非常に困難になります。
本来、私たちの体には自然治癒力が備わっていますが、うつ病では脳のエネルギーが足りないため、この力がうまく働きません。
そのため、元気がなくて、やる気が起きない状態が続き、家の中が汚くなりやすいです。

また、うつ病を患うと、脳の神経伝達が正常に機能しなくなり、思考や集中力が大きく低下します。
そのため、以前は簡単にできていた片付けも途中で力尽きてしまうことが多いです。
頭が霧がかかったように働かず、判断を下すのも困難になるため、持ち物をどこに収納するか決めることさえ一苦労になることも。

さらに、うつ病では身体的な症状も多く、特に全身のだるさ、胃もたれ、頭痛、腰痛などが顕著です。
これらの症状は夕方になると少し和らぐことがありますが、脳が感じる痛みであるため、通常の鎮痛薬ではあまり効果がありません。
こうした身体の慢性的な疲労感や痛みの症状によって、エネルギーを消耗し、片付けが難しくなります。

□汚い部屋を作り出す病気とは?うつ病だけじゃない?

うつ病以外にも、汚い部屋を作り出す可能性のある様々な病気があります。
認知症、統合失調症、強迫性障害、セルフネグレクト、ため込み症など、それぞれの病気は異なる特徴と症状を持ち、片付けられない状況を作り出す要因となります。

認知症は、脳の神経細胞が減少することで、記憶力や判断力、思考力などが低下する病気です。
そのため、ごみ出しの日を忘れてしまったり、ごみとごみでない物の区別がつかなくなったり、分別の仕方がわからなくなったりすることで、物が家にあふれ始め、ごみ屋敷化してしまうことがあります。

統合失調症は、幻覚や妄想、思考の混乱などの症状が現れる病気です。
これらの症状によって、現実と非現実の区別がつかなくなってしまい、周りの人とコミュニケーションがうまく取れなくなり、部屋を片付けられなくなってしまうことがあります。

強迫性障害は、意味のない行動を繰り返し行ってしまう病気です。
たとえば、何度も手を洗ったり、鍵やガスの元栓などを確認したりするなど、様々な強迫行為がありますが、中には「ごみを集めてしまう」という強迫行為が現れるケースもあります。

セルフネグレクトは、自分自身を大切にできなくなり、食事や入浴、掃除など、自分の身の回りのことを放棄してしまう状態です。
うつ病や認知症などの精神的な背景が原因となる場合も多く、放置すると、ごみ屋敷化や健康状態の悪化につながるため注意が必要です。

ため込み症は、不要な物でも捨てられずに、どんどん溜め込んでしまう病気です。
周りの人から見ると明らかにごみであっても、捨てられないという強い執着心が特徴です。

□まとめ

うつ病やその他の病気によって、片付けられない状況は、本人の意志だけではどうすることもできない場合があります。
そのため、周りの人が理解とサポートをすることが大切です。
もし、ご自身が、またはご家族が、片付けられないことで悩んでいる場合は、一人で抱え込まずに、医療機関に相談することをおすすめします。

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