故人の遺品整理や特殊清掃を検討しているものの、違いが分からず不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
遺品整理と特殊清掃はどちらも故人の部屋を片付ける作業ですが、対象となるものや作業内容が大きく異なります。
この記事では、遺品整理と特殊清掃の違いを解説します。

□遺品整理と特殊清掃の違い

遺品整理と特殊清掃は、どちらも故人の部屋を片付ける作業ですが、目的や対象が異なります。

遺品整理は、故人が生前に使用していた遺品を整理・搬出することが主な目的です。
遺品には、衣類、家具、家電製品、書物、写真、手紙など、様々なものが含まれます。
遺族にとって大切な思い出の品を整理し、新しい生活を始めるためのサポートをする役割を担っています。

特殊清掃は、故人が亡くなった部屋の原状回復を目的として行われます。
特に、孤独死や自殺など、特殊な状況で亡くなった場合、部屋に血液や体液などの汚れが残ることがあります。
特殊清掃では、これらの汚れを適切に処理し、部屋を清潔な状態に戻すことが重要です。

遺品整理と特殊清掃は、それぞれ異なる目的と作業内容を持つため、どちらのサービスが必要なのかを理解することが大切です。

□遺品整理と特殊清掃の具体的な違い

遺品整理と特殊清掃の違いを、作業範囲、所要時間、料金の3つの観点から解説します。

1: 作業範囲

遺品整理は、遺品を整理・搬出することが主な作業範囲です。
遺品の分別、梱包、搬出、処分などを行います。
遺品の中に、価値のあるものがあれば、買取業者に売却することも可能です。
一方、特殊清掃は、部屋の汚れを清掃することが主な作業範囲です。

血液や体液などの汚れを専用の洗剤や機材を使用して、丁寧に清掃します。
場合によっては、壁や床の張り替え、畳の交換などのリフォームが必要になることもあります。

2: 所要時間

遺品整理の所要時間は、遺品の量や種類によって異なります。
遺品の量が少ない場合は、数時間で完了することもありますが、遺品の量が多い場合は、数日かかることもあります。
特殊清掃の所要時間は、汚れの程度や部屋の広さによって異なります。
軽度の汚れであれば、数日で完了することもありますが、重度の汚れや広範囲なリフォームが必要な場合は、1週間以上かかることもあります。

3: 料金

遺品整理の料金は、遺品の量や作業内容によって異なります。
遺品の量が少ない場合は、数万円から、遺品の量が多い場合は、数十万円かかることもあります。
特殊清掃の料金は、汚れの程度や作業内容によって異なります。

軽度の汚れであれば、数十万円から、重度の汚れや広範囲なリフォームが必要な場合は、数百万円かかることもあります。
遺品整理と特殊清掃は、それぞれ費用が大きく異なるため、事前に業者に問い合わせて、見積もりを取ることをお勧めします。

□まとめ

遺品整理と特殊清掃は、どちらも故人の部屋を片付ける作業ですが、目的や対象、作業内容、費用などが大きく異なります。
遺品整理は、遺品を整理・搬出することが主な目的であり、特殊清掃は、部屋の原状回復を目的として行われます。
どちらのサービスが必要なのかを理解した上で、適切な業者を選び、安心して依頼することが大切です。